恥ずかしい思いをした場合、「穴があったら入りたい」という表現があります。
囲碁の場合は相手の穴ぼこには積極的に働きかけた方が良いようです。
これも前回と同じく岩手県南都市対抗団体戦第二局からになります。
えどわーど黒番です。
(1図:局面図)
上辺に黒1と臨みました。
上辺は右上隅のハネツギが先手で打てたので、薄い下辺の守りの方が価値が高かったようです。
白2は正しい石の方向で上辺は強いので守らず背後からの攻めです。
黒3、5に対し白6は少し疑問でした(後述)。
黒7、9のツケ引きは手堅い手段。攻められるのを恐れています。
白10のカケツギでは下辺に殴り込むチャンスでした。
黒はこの後、Aと後手で構えましたが実のない安全を求めただけの手でした。
(2図:解析図)
1図の黒Aでは白6の薄い手を咎めて黒Bと穴ぼこに働きかけるべきでした。打ってすぐ出切りを打ち忘れたのを悔やみました。
黒Bが評価値90%超5目差、実戦のBは64%1.2目差でほぼ互角の形勢です。
「穴があったら入りたい」気持ちです。
(3図:想定図)
KataGoの想定図です。
出切りから黒5を先手で利かし、下辺の守りに回るのが足早でした。
ただし上辺は攻められるのを覚悟する必要があります。
本日の教訓:「穴があったら入れたい」
コメント
11月17日
00:40
1: わかめ
3図の想定図、サバキ・シノギにやたらめっぽう強いAIの想定図で、最近は評価値を落としても人間的には多少手堅いくらいがちょうど良い(打ちやすい)と思っています(*´▽`*)
..( ゚д゚) …(つд⊂)ゴシゴシ(;゚д゚)ェ…教訓が違う意味に見えてきた?
11月17日
08:58
2: えどわーど
わかめさん
実戦は身の丈にあった手を選んでいます。たまにこんなヌルイ手はAIに叱られるなと思って背伸びした手を打つと後で足がもつれて転倒、という事もよくあります。
教訓はそのままの意味です。出切りを狙うべし。他の意味は決してありません。たぶん(笑)