囲碁というのは強い方が勝つゲームですが、たまに番狂わせという現象が発生します。
今大会では二回戦でジャイアントキリングが2局発生しました。
一局が直前の日記に書いたN海さんがN澤監督に負けた碁。N澤さんは実力者なので、こういうことが起こってもおかしくありませんが、それにしてもです。
もう一局がこれから紹介する私の碁です。
相手はMら兄として有名な強豪です。(Mら弟は世界アマ日本代表2回の全国的な強豪)
私が岩手にUターンした頃、平成29年と30年の県アマ名人と岩手王座の岩手二冠でした。
K谷さんの台頭とまつひか君のUターンで最近はめだった成績を残せていませんが、県トップグループを形成する一人に違いありません。
白番でした。
序盤で敗勢になり、そのまま押し切られるかと思われましたが、終盤大波乱が起こりました。時計も両者叩き合いとなり時間切れで白勝ちという幕切れでした。最後、形勢は黒大石が取られてはっきり白優勢でした。
https://gokifu.net/t2.php?s=6711744299956453
(1図:局面図)
力戦で鳴らすMらさんに無謀にも戦いを挑みました。
当局面までにも疑問手がいくつかありましたが、この局面が決定的に形勢を損ねた場面です。
実戦は隅に圧力をかけようと白Aとオサエましたが、白自身の眼形が壊滅的に不足していて無理筋でした。
白Bの方のオサエならば弾力がある形でした。
(2図:検討図)
KataGo 18Bで検討した図です。このように打てるかは疑問ですが、一例です。
実戦とは違い外側の黒を厚くしていないのがポイントです。
実戦では20目以上の大差がついていました。