えどわーど

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えどわーどさんの日記

(Web全体に公開)

2023年
12月20日
21:23

悪手研究 先手のはずが・・・

「ここは黒の権利」等、先手で利く場所は保留して、しかるべきタイミングで権利を行使したりします。先手で決めるというやつですね。

しかし、本来権利であるはずの場所を打たないでモタモタしていると逆に相手から打たれたりします。逆ヨセというやつです。

逆ヨセだけならまだしも。そこを後手で受けたりすると・・・

本来先手のはずが相手に先手で打たれたことになり結果が天と地の差になります。

前回の2022年東北六県大会山形vs岩手の先鋒戦の続きです。

ヨセに入って形勢ほぼ互角の局面から一気に黒優勢になった局面です。

(1図:局面図)
大ヨセを順番に打っていく局面ですが、白2は順番を間違えました。
黒5の逆ヨセが機敏でした。
白8ではここを手抜いて11等大きなところを打つべきでしたが、白8と後手で受けてしまったため、黒に最後のご馳走ともいえる黒11を打たれてしまいました。
この10手ほどで互角の形勢が黒優勢へと傾きました。

(2図:変化図1)
白は1図の白2では右上の白2、4を先手で決めるべきでした。白2では単に白4でも可です。ここが先手なのは3図で示します。
そして上辺の白6にまわります。左上は黒7と切られても白8とコウにする手段があるので上辺の白6の方が大きいのです。
この変化なら細かい形勢が続いていました。

(3図:変化図2)
2図の白4に手を抜いて黒1と上辺を打つと白2のワリコミ以下手が生じています。白の花見コウとなり黒まずいでしょう。

コメント

2023年
12月21日
14:03

ヨセもつまるところ死活・読みの力に大きく影響されるということがよくわかる例ですね!!

2023年
12月21日
15:40

わかめさん

右上が手になっているか、ぱっと見はわからないですからね。
黒番の高校生は早い段階で逆ヨセを打っていることから手段に気が付いていたようです。
一方の白は後手でここを受けていることからも元々白から先手という認識はなかったと思います。逆ヨセとわかったら意地でも手を抜くことを考えますからね。